クリエイトキャンバスは、乳幼児から小学生を対象とした造形を中心とした「アトリエ」です。
造形教室や美術教室でないのは、上手につくるためのテクニックを教えないから。
内に秘めた「創造力」を、子どもが自らはぐくむための「場=アトリエ」なのです。
子どもたちにアトリエが必要だと考える理由は、子どもたちの世界が「ただひとつの正解のある世界」に偏り過ぎているからです。
学校や塾の勉強は、基本的にはただひとつの正解を早く求めるための取り組みです。
スポーツや音楽などの習い事も、勝敗や上手/下手が明確にあらわれます。
もちろん、それらはとても大切なこと。
能力を上げるために努力した経験も大切です。
いっぽうで、美術の中でも特に抽象的な造形は、客観的な評価が難しい分野です。
正解があるとすれば、それは作者自身の中にあるものです。
「ただひとつの正解のない世界」では"結果"ではなく"プロセス"を尊重しています。
"プロセス"を尊重しているからこそ、子どもたちが自分で考え行動することを重視し、できるだけ強制せず子供が納得して行動することを待つ指導を心がけています。
子どもたちが進んで参加したくなるようプログラムを洗練し、好奇心を学びの入り口に変える秩序を用意しています。
「創造力」という言葉にどのようなイメージをお持ちですか?
創造力は子育てを語る際しばしば使われるキーワードです。
やや漠然とした言葉ですが、どんな意味なのでしょうか?
「創造力ってなんだ?」を私たちなりに掘り下げることで、最も大切にする理念をお伝えします。
クリエイトキャンバスでは「創造力」を以下のように考えています。
- 創造力は、ひとつではない答えに向かっていける力
- 創造力は、テクニックではない
- 創造力は、強くしなやかに生きる源泉になる
- 創造力は、教えられない
- 創造力は、受け入れ、待つことから引き出される
- 創造力は、プロセスであり知育の基礎体力
創造活動とは、自分の中だけにある答えに向かっていく作業です。
あらかじめ正解が用意された学校の勉強より、難しいかもしれません。
また私たちのアトリエでは、テクニックを教えることを目的にしていません。
自分の中にしかない答えに向き合う経験を、マニュアル的・画一的に教えることはできないからです。
創造力豊かな子は、他人の常識や固定観念に縛られず、自分で考え行動していきます。
ストレスの多い現代社会で、自然と自分の生き方を貫きながら、価値観の異なる他者を尊重し、強くしなやかに、楽しく生きることができるのです。
大切なのは上手な作品をつくるという結果ではなく、自分の中にある本当の答えを自分でみつけるプロセスです。
私たちが考える創造力は、今後さらに多様化し複雑になっていく社会を、自分らしく生きるための基礎であると考えています。
年代別のカリキュラム
同じ作品制作でも子どもたちの成長や発達に応じて、難易度や重点を変えて活動を進めています。
また年代別に全く違う作品制作の場合もあります。
それぞれの時期に経験して欲しいことやチャレンジして欲しいことを踏まえたカリキュラムです。
形のテーマにそったカリキュラム
球←→円柱←→四角←→三角←→点線面←→複合構成の6つの形を6ヶ月周期でモチーフとしています。つながりのある形のモチーフをテーマにすることで毎回の違う活動につながりでできます。そのつながりが、作品のイメージ作りの糸口となります。
私が子どものころは、子どもたちだけで遊べる環境がありました。
もともと人がもっている、「したい、やりたい、知りたい」という欲求を大人に関与されずに、自分で考え、楽しみ、さまざまなことを体験しながら得た知識を活かし、生きる力を育んでいました。
夢中に探求することによる達成感や、仲間とつながることの楽しさから、自然と社会性や協調性を学ぶことができました。
今の子どもたちの育つ環境は、私たち大人が育ったころとは違います。
しかし環境が変わったいつの時代でも子どもたちに必要な体験や学びは、自分で考え、自らの意思での行動のみで育まれます。
生涯において必要なのは目に見える成果だけでなく、繰り返しの経験の中で育まれる自己肯定感です。
それを得るために大事なことは他者と比較したり、目先の成長を急いだりせず、必要な時期に必要な経験を自発的に体験することです。
それぞれが幸せに生きていくために、大人になって社会における自分の役割をみつけられるよう、しっかりとゆっくりと歩んでいって欲しいと願っています。